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大阪市の採用試験
試験科目
試験 | 科目 | 行政22-25 | 行政26-34 | 学校事務18-29 |
一次試験 | エントリーシート | 廃止 | 〇 | |
SPI3 | 〇 | 〇 | |
教養試験 | | | 〇 |
筆記試験 | 論文 又は 法律択一の選択 | | |
企画論文 | | 〇 | |
作文 | | | 〇 |
二次試験 | 口述試験(個別面接) | 〇 | 〇 | 〇 |
※学校事務は高卒~大卒まで受験可 教員免許保有者は行政で採用されにくいのでこちらを受験すると良い。
試験 | 科目 | 大卒福祉(22-40) | 技術22-26 | 技術26-40 |
一次試験 | エントリーシート | 〇 | 廃止 | 書類審査・動画審査 |
適性検査(SPI3) | 〇 | 〇 | 〇 |
論文 | 〇 | | |
専門択一 | | 〇 | |
資格加点 | | | 〇 |
二次試験 | 口述試験(個別面接) | 〇 | 〇 | 〇 |
大阪市の合格法
大阪府・大阪市は、「選考試験」「裁量採用試験」と言って良い。
大阪市が大阪府と連携すること、大阪市の仕事の内容と、職務の公正を保つために必要な条件を理解していれば、採用は難しくない。
東京都と特別区の関係と違い、大阪府・大阪市は独立した地方自治体として、互いに独立しているため、利害の衝突が大きく、二重行政も多い。行政の効率化に対して前向きかどうかで採用・不採用が決まる。
大阪府とともに政治的中立性を重視した試験形式。東京都に始まった「インターンシップ採用」に源流がある、職務本位で憲法15条の「全体の奉仕者」重視の採用試験。
求める人材像に適した人間でなければ論文・面接で落とす。
採用者の意図を反映しやすく、学力より学歴を重視する採用。
行政22-25で法律択一試験を選択にしているのは「法学部生優遇」。法学部生でなければわざわざ、法律を勉強して択一を受けるメリットはない。
民間企業志向の者が併願しやすい試験だが、それだけに民間併願との差別化には論文・エントリーシートの機能が大きい。民間志向型人間の論文と公務員志向型の論文は明白に趣旨・傾向が異なるので採点・評価はしやすく、人材を見出しやすい試験(受験者からは簡単に自分の志向が読まれ易い試験)。
地方公務員の幹部候補生以外は法律知識は必要ない。論文とエントリーシートの出来がいい経営学部や文学部、社会学部生の方が有望。
行政26-34では、高い教養と専門的な法律理解、専門科目の理解が求められる。また企業・公務での経験が個別面接で問われる。
日本の地方公務員では教員免許を取得してる人(≒教育学部)は教育実習を受けるなどして学校に多大な負担をかけているため、教員として採用されるべきと考える職員が多く、教員組合の強い自治体以外では行政事務では採用されにくい。そのため学校事務という職種が設定されている。
論文過去問には現在の課題が眠っている。
理由1:行政の課題は、解決されずに何年も経過している。だから行政課題は過去問を見ればわかる。
理由2:本番では「ルーチン的に論文作成する」ことが出題分析を容易にし、視点を確保して文章内容を充実させることができる。過去問で行政課題、解決法を考えておくことで新しい問題に対応できる
理由3:行政課題は限られている。既に取り組みが行われているので、その取り組みを意識した論文を書くことが必要。抽象的な論文はマイナス評価になる。あくまで大阪府の実態に即した内容にしなければ評価は得られない。
理由4:段階別に多様な面接質問が出されるので、その段階に対応するだけの行政知識を過去問を使って整理しておく必要がある。
理由5:年度別に課題を分析することで、常に大阪市の行政が求める人材に近付くための方法がわかる。
採用試験の受験勉強したことがなくても、論文過去問やグループワーク、プレゼンテーション面接の課題の正解を整理すれば合格できる。 |
論文が書けないのは"問題文の読み方"を知らないからです
例えば、次の問題では”協働”と”連携”の違いがわからなければ、論文に書くべきことがわかりません。
特別区では、安全・安心のまちづくりや環境負荷の軽減をはじめ、区政の様々な分野で住民と協働した取組みが展開されています。今後、人口減少や少子高齢化の進展など社会状況の変化によ
り、地域の抱える課題がますます複雑・多様化する中にあっては、行政と住民が連携を深め、課題解決に取り組むことが更に重要となってきます。その基礎となるのが住民との信頼関係です。
このような状況を踏まえ、住民との信頼関係の構築について、区政の第一線で住民と接する特別区の職員としてどのように取り組むべきか、あなたの考えを論じなさい。(平成30年特別区教養論文問題)
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題意を理解することができない。「何を書いていいかわからない」という受験生ばかりです。
公務員は「意味のあいまいな言葉」は使ってはいけない。
だから、漢字を使います。「漢字は字が違えば意味が違う。」ので、正確に違いを伝えることができます。
本問では「協働」と「連携」の違いが判らなければ出題者の意図した論文が書けません。
出題のネタ元は
こちらです。
「協働=協力して働く」「連携=連らなって携わる(関係する)」。「協働」と「連携」は全く違う概念です。「協働」が動的な意味合いが強いとすれば「連携」は静的な意味合いが強い。
区と住民は「協力して取り組みについて働いている」のに、「行政と区民が連携を深める」とはどういうことでしょうか。
”区民協働のあり方”検討会議報告書では、
1. 区とNPO・ボランティア団体等(区民)との協働が行われている
2. NPOやボランティア団体は”組織の課題を抱えている”ために地域の課題の取り組みが進まない
3. NPOやボランティア団体”同士”が”連携してくれない”と”課題の取り組みが進まない
4. 連携には信頼関係が必要
5. そのためには自治体がNPO・ボランティア団体同士の”架け橋”となって、NPO・ボランティア団体同士の信頼関係を強くして、NPO・ボランティア団体同士の連携ができるような信頼関係を作ることが必要
これが資料の8pにあります。
住民自治は「自助>共助>公助」です。最も重要なのは自助で住民が自分ですることに自治体は支援するというスタンスです。
しかし、NPOやNGOは利害の対立から反目し合うことが少なくない。その結果、連携しない。こうした利害対立があるのが日本の地域活動です。
「大阪市職員」としては利害調整をしながら連携・協働を促さなければならないことがを推し量って答案を書けるかどうかが合否のカギです。
「市役所行政は差別や利害の対立を調整する」ことも重要です。
”そうした視点で、差別・偏見のない人、だけでなく、連携・協働まで築き上げることができる人が大阪市では求められていると言って良いでしょう。
択一対策など、不要です。過度に住民対立に干渉する必要もありません。論文・面接で
”大阪市民の様々な事情に対して、冷静で中立的・合理的な対応ができるかどうか”を試される試験が大阪市の職員試験です。
主な合格実績
国家総合職 衆議院事務局総合職 裁判所事務官(総合・一般)国家一般 国税専門官 労働基準監督官 東京都1A・B 神奈川県(大卒)千葉県 埼玉県 青森県 宮城県 新潟県 群馬県 栃木県 長野県 山梨県 福井県 奈良県 和歌山県 愛知県 大阪府 兵庫県 香川県 愛媛県 三重県 徳島県 岡山県 広島県 山口県 長崎県 大分県 福岡県 長崎県 熊本県 特別区 神奈川県(早期)長野県(行政B)京都府(先)仙台市 横浜市(大卒及び社会人)千葉市 さいたま市 川崎市 大阪市 京都市 和歌山市 岡山市 山口市(先行実施枠) 他14市役所 警視庁警察官 県警警察官 消防官 他 |