木村拓哉  教場 について


正月に2夜連続で神奈川県警警察学校を題材として5時間の特別ドラマがフジテレビジョン系列で放映されました。

https://www.fujitv.co.jp/kyojo/cast-staff/index.html

公務員試験予備校として、このドラマが皆さんに伝えていることを私なりに考えてみたいと思います。

登場人物は、5人の警察学校生(警察官試験合格者)と木村拓哉さん演じる、教官との半年間の警察官初任科短期過程(所謂 警察学校)の生活を題材に、警察官としての成長と資質、そして職務の厳しさを伝えている。

5人の典型的な警察官志望者を中心に物語は展開していきます。

まず、教員の子息だが、警察官に命を救われて警察官に憧れる者(工藤阿須賀)

次に、警察幹部の娘であり、なぜ警察官になるかをわからず、ただ、自分の生来的な性分、自分の家族を漠然と尊敬してきた経緯から自分の人生において警察官とは何かを知るために警察官になる者(川口春奈)。

警察官に尊敬する父親を逮捕され不起訴になるが、警察組織や警察官に疑問を持ちながら警察官を志望する者(味方良介)。

自分の最愛の恋人を交通事故で失い、自ら警察官になって犯人を逮捕しようとする者(大島優子)。

妻と子供のために生活のために警察官という職業を選択した者(三浦翔平)。

これら5人が警察官としての適合者であるとするなら、警察学校を卒業できない者として、

自分の性格的弱さを治すために警察学校に入るもの(葵わかな)。

家族が警察官だが、それにコンプレックスを抱きながら最後の就職先として警察官を選ぶ者(林遣都)。

要領や先輩とのコネ、情報量が優位であることを利用しながら警察組織の中で上位を占めようという者(西畑大吾)。

ガンマニア、サバゲーマニアで銃を撃つことができるために警察官を志望する者(井之脇海)。

がドラマに緊迫感をもたらし、5人の候補生と中退者たちが学校内(全寮制)で自殺未遂・殺人未遂、銃刀法違反、脅迫、殺人未遂、覚せい剤使用などの事件に巻き込まれ、警官としての職務の厳しさや自分の甘さ、恨み、他人を尊敬する気持ち、警察官として何を大切にすべきかを学ぶ。

ドラマとしては警察官志望者を多くしたいことが第一の狙いであることは確かですが、従来の「生活の安定、人の役に立つ、社会秩序を守る。」など、学生や志願者に対して「耳障りの良い」ストーリーを展開するのではない点が特色です。

木村拓哉さんが演じる、風間教官は、現役警部時代は「剃刀」と異名をとる刑事だったが、若い刑事を捜査中に殉職させ、自分も右目を失い、これをきっかけに警察学校の教官に転職する。

彼の思いは、教場において「死」を意識させることによって、志望者の内面の強さを引き出し、覚悟を促すことにあると思う。ドラマ最後に出てくる教場旗に「疾風勁草」(厳しい環境の下で真の人間の価値がわかる)と描かれていることからもわかるでしょう。

昨今、市中の予備校の宣伝文句により「公務員は安定していて楽な仕事」だという風潮が蔓延る中で、警官としては「人数を集める」よりも「覚悟のある適合者を育てなければならない」という警察全体の問題意識を体現したドラマではないかと思います。

警官だけでなく、公務員は公僕と言われる。

社会のために自らの身命を賭して日々の業務を行わなければならない。公務員は国民・住民の生命・身体・財産を守ることが職務である。歴代内閣総理大臣もそう発言している。

東日本大震災で、津波が目前に迫っていても避難放送を続けた東北地方の公務員は、一市役所職員であっても、自己の身命と公務を秤にかける時がくることを示しているということになるのでしょう。逆に、子供の避難について適切に行動できなければ、自治体が訴訟で損害賠償をしなければならないことも厳しい現実です。

同様に、国公立大学生は、国民の血税によって自らの学業を修め、日本社会に貢献すること(納税者に還元すること)を期待されています。公務員の家族も、国民の血税によって自らの血肉や趣味、人生の基礎を築いたことを忘れないでもらいたいですね。

国公立大学生も、現職公務員、公立学校教員と同様、税金の無駄遣いと言われないように、不正な仕事や怠業、罷業をするような人間ではならないということになります。高い給与を取り、納税し、会社に貢献し、企業が法人税を納める(利益を上げる)ことに貢献するのも第一歩です。国民に信頼される前に、納税者に対して恥じない仕事をするようにしなければならない。

公務員試験は、単なる学業試験ではない。学業が及ばなくても公務員として覚悟がある者は点数が二の次になることもある。市役所試験はその典型である。SPI導入が増加しているのも「勉強ができるかどうかは二の次、足切り」でしかないことを示している。

良き公務員は、頭がいいことを要素としていない。

学業の成績も二の次である。だから国家総合職に私大の優秀な学生が合格している。これは学業の結果ではないことは断言できる。

公務員を目指すなら、一度は、教場を見ることをお勧めする。

国家公務員総合職の最高峰の一つと言われる警察庁キャリアは、警察大学校で1年間の教養過程を卒業している強者なのである。

最後に、木村拓哉さんの素晴らしさについて。

HERO、グランメゾン東京など「群像ドラマ」で他のキャストの魅力を200%引き出すだけの輝きのある人だと思う。タレントという呼び方は適切ではないでしょう。俳優、タレントとしてだけでなく様々な人の生き方の手本になろうとする自覚・覚悟をもっている人なのだと思ってしまう。

田村正和さん、宮沢りえさん、との「協奏曲」というドラマ以来、ハーモニーを重視した人なのではと思う。SMAPの再結成も見てみたいですね。ちなみに私のSMAPランキングは1位木村拓哉、2位草彅剛(任侠ヘルパーの大ファンです)、以下、中居さん、稲垣さん、香取さん。