公務員試験の論文指導の間違い


教養論文の添削が多いですが、公安系の仕事では

「あなたがこれまで人から信頼されるために、どのように行動してきたか、警視庁警察官としてどのように行動していこうと考えているか実体験を交えて述べなさい。」

というように、①今までやってきたことと、② これからそれを元にしてどのようにしていきたいか?
を書く形式が多い。

この形式の場合、①は②の前提になっていなければならない。

① 私は、部活で陸上競技をやってきました。
② だから、私は、逃げていく犯人に他の警官よりも早く追いつけるようになっていきたいと思います。
というように、①を活かして②を書かなければなりません。

① 私は、運動が苦手ですが、パソコンだけは得意です。
② だから、私は、後方支援に徹して、他の警官が一日も早く犯人を逮捕できるように、住民が安心できるように、パソコンを駆使して犯罪の調査や資料の整理をしていきたいと思います。

というのも良いでしょう。しかし、実際に添削をしていると、
① 私は、部活で陸上競技をやってきました。
② だから、私は、後方支援に徹して、他の警官が一日も早く犯人を逮捕できるように、住民が安心できるように、パソコンを駆使して犯罪の調査や資料の整理をしていきたいと思います。

というものが多い。
勿論、これほど違いがあれば本人も気付くでしょう。
実際の論文答案では、

私は、サークルでリーダーをやってきました。
この経験を活かして、市民に覚えてもらえるような警官になりたいです。

というもの。

サークルのリーダーだから市民に覚えてもらえる?

つまり、やったことと、将来像がつながっていないのです。
本人のアタマの中ではきっと下のようにつながって完結しているのでしょう。

サークルで頑張ってみんなから喜んでもらった。その結果リーダーにもなれた。だから、市民にも喜んでもらえて、市民のリーダー的な存在に慣れて、そして、覚えてもらえるだろう。

的な。

この人の場合、

① サークルで頑張ってみんなから喜んでもらった。②その結果リーダーにもなれた。③だから、市民にも喜んでもらえて、④市民のリーダー的な存在に慣れて、そして、⑤覚えてもらえるだろう。

という5段階のことを、①-②-⑤
と言う具合に、途中を省略しているから、おかしなことになっているのです。

論理的に思考ができる人。
論理的な会話ができる人。

というのは、「飛ばさない人」「省略しない人」です。

論文では、省略すると、意味の通らない文章になってしまいます。

オバさんが、
「あれよ、あれ。このまえあれで、あれしたら、もうあれになって。」
的な。

省略が多い人は、身近な人間関係の中だけで生活している人間の目印です。
まったく未知の人間に対して、自分の意見や主張を説明する必要のない人。
「井の中の蛙」

ですので、省略の多い論文を書く人は、予備校出身者に多い。
予備校の講師の論文って省略だらけで継ぎはぎだらけ。
社会経験がないから。そういう人の書いた文章は、
初めて読んだ人には何が何だかわからない。
彼らの論理的思考力は「退化」しつつある。
当然に説明力がない。
そこで習うと、意味不明の論文を書いても、それで良いと思ってしまう。
論文本の模範答案なんて最悪。諸悪の根源かもしれませんね。
説明して納得させることはできない。だから省略するのかもしれません。

「朱に交われば赤くなる」という典型例でしょう。
まあ予備校病ともいえますが。

学歴には関係ないでしょうね。新聞の記事にも多いから泣けてきます。
「ギョーカイ用語」なんて芸能人が良く言いますが、なれ合いの典型。
説明力のなさを「ギョーカイ」で誤魔化すのがマスコミでしょうね。

狭い人間関係の中しか知らない人間はこういう文章を書くので、
採点者は、すぐに、どういう人間なのかわかってしまいます。

それでも、これが面接で、話した内容なら、面接官は、

それはどういう意味ですか?(わからないぞ。)
と質問できますが、論文に対して質問できません。
なので、この論文は不合格となります。

論文では、省略しないことが大切ですが、受験生の人が論文を書く場合には、
こうした細かい思考をしていない人が99%ですので、(早稲田あたりでも省略して話す人が少なくない)その癖で論文を書くと、省略されてしまって意味の分からない論文になります。

警官のように、人命を扱う仕事で、報告に省略があると大問題になります。
内容が必要十分でなければならない。

警察官試験で論文試験があるのは、このような練習をさせるためです。
運動力のない人が警官になる場合、文章くらいは書けないと合格できません。

良い論文にするには、まず、省略しないことです。

そして、本校の添削では、まず、何が省略されているのか、何が足りないのかを指摘することから始まります。
「赤ペン先生」的な添削では、そこを補充することはできません。

そもそも、書かれた内容を前提として「減点」していくだけですから。
本校の添削は、そもそも、0点として評価して、合格するのに必要な記述を追加してもらう作業をしてもらいます。

今の受験生のレベルでは、「論文の添削」において「削る部分はない」と思います。
「何を足す必要があるか」を指摘することが必要でしょう。

赤ペンの添削をやっている限り、いつまで経っても論文は上手になりません。
では、がんばって。

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